- ビタミンDは腸でのカルシウムの吸収を助け、骨の形成にかかわる脂溶性ビタミン
- 成人女性の目安量は1日9.0μg、耐容上限量は1日100μg(日本人の食事摂取基準2025年版)
- 魚やきのこに多く、日光を浴びると皮膚でもつくられる。日焼け対策を徹底している人は食事を意識したい
- 脂溶性で体にたまりやすいため、サプリメントは目安量を守り、ほかのサプリとの重なりを確認する
ビタミンDの働き
ビタミンDは、油に溶けやすい「脂溶性ビタミン」の一つです。主な働きは、腸でのカルシウムの吸収を助け、骨の形成を支えることです。骨は、カルシウムだけでなく、ビタミンDやマグネシウム、ビタミンKなど、さまざまな栄養素がかかわってつくられています(マルチミネラル)。
ビタミンDが不足した状態が続くと、血液中のカルシウムが少なくなったり、骨がもろくなったりすることが知られています。成人では、とくに妊娠中・授乳中の女性で不足に注意が必要とされています。また、年齢を重ねると骨の量は減りやすくなるため、30〜40代のうちから食事を整えておくことが大切です。
栄養機能食品では、ビタミンDについて「腸管でのカルシウムの吸収を促進し、骨の形成を助ける栄養素です」という表示が認められています(保健機能食品の違い)。
どのくらいとればいい?
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、ビタミンDの量は次のように定められています。
| 対象(女性) | 目安量(1日) | 耐容上限量(1日) |
|---|---|---|
| 18〜29歳 | 9.0μg | 100μg |
| 30〜49歳 | 9.0μg | 100μg |
| 50〜64歳 | 9.0μg | 100μg |
| 妊娠中・授乳中 | 9.0μg | ― |
μg(マイクログラム)は1gの100万分の1。男性も18歳以上は目安量9.0μg、耐容上限量100μgです。
「目安量」は、一定の栄養状態を保つのに十分と考えられる量のことです。ビタミンDは日光によって皮膚でもつくられるため、食事摂取基準では日照時間も考慮に入れることが大切だとされています。
ビタミンDを多く含む食品
ビタミンDは、主に魚介類、きのこ類、卵に含まれています。野菜や穀類にはほとんど含まれず、牛乳にもわずかしか含まれていません。
- 魚:鮭、さんま、いわし、しらす干しなど。とくに鮭やしらす干しは多く含む
- きのこ:きくらげ(乾燥)、干ししいたけなど
- 卵:ビタミンDは主に卵黄に含まれる
魚をあまり食べない人や、きのこが苦手な人は、不足しやすくなります。週に何回か魚料理を取り入れる、汁物や炒め物にきのこを足すなど、毎日の食事で少しずつ意識しましょう。脂溶性なので、油を使った料理にすると吸収されやすくなります。
スポンサーリンク
日光とビタミンD
ビタミンDは、紫外線を浴びることで皮膚でもつくられます。日本の日照は、健康な人であればおおむね十分と考えられていますが、つくられる量は季節や地域、時間帯、肌を出している面積などで大きく変わります。
- 冬や日照時間の短い地域では、皮膚でつくられる量が少なくなる
- 日焼け止めや日傘、長袖などで紫外線対策をしっかりしている
- 在宅や屋内での仕事が多く、ほとんど外に出ない
このような人は、食事からのビタミンDをとくに意識するとよいでしょう。紫外線の浴びすぎは肌への負担になるため、「日光浴でたくさんつくる」より、日常生活の中で適度に外に出て、食事でもしっかりとる、と考えるのが現実的です。
サプリメントでとるときの注意
ビタミンDは脂溶性で、とりすぎると体にたまりやすいビタミンです。サプリメントなどで大量にとり続けると、血液中のカルシウムが多くなりすぎる「高カルシウム血症」を起こし、腎臓の機能などに影響することがあります。通常の食事でとりすぎになることはまずありませんが、サプリメントは注意が必要です。
- 1日の目安量を守る。海外製品などには、1粒に多くの量が含まれるものもある
- マルチビタミンやカルシウムのサプリメントにもビタミンDが含まれていることがあるので、重なりを確認する(マルチビタミン)
- 単位は「μg」のほか「IU(国際単位)」で書かれていることもある。換算は1μg=40IU
- 腎臓の病気がある方、カルシウムの代謝にかかわる病気がある方、薬を飲んでいる方は、医師・薬剤師に相談してから
- 妊娠中・授乳中の方は、サプリメントを使う前に医師に相談する
飲み合わせや飲むタイミングについては、サプリメントの正しい飲み方も参考にしてください。当サイトでは、骨づくりに関係するミネラルとしてカルシウム+マグネシウムのサプリメントの体験談も掲載しています。
よくある質問
- 日焼け止めを毎日塗っています。ビタミンDは足りなくなりますか?
- 紫外線対策をしっかりしていると、皮膚でつくられるビタミンDは少なくなります。ただし、肌への影響を考えると日焼け止めをやめる必要はありません。魚やきのこ、卵などの食事からとることを意識しましょう。
- ビタミンDとカルシウムはいっしょにとったほうがいいですか?
- ビタミンDはカルシウムの吸収を助けるので、どちらも不足しないことが大切です。鮭ときのこのホイル焼き、しらすと小松菜のおひたしなど、食事の中で組み合わせるのがおすすめです。サプリメントで両方をとる場合は、それぞれの量がとりすぎにならないか確認してください。
- ビタミンDが足りているか調べる方法はありますか?
- 血液検査で調べる方法がありますが、一般的な健康診断には含まれていないことが多いです。骨の健康が気になる方は、医療機関で相談してみましょう。
ビタミンDは、カルシウムの吸収を助けて骨の健康を支える栄養素です。成人女性の目安量は1日9.0μg。魚やきのこ、卵に多く、日光を浴びると皮膚でもつくられます。紫外線対策をしている人や魚をあまり食べない人は食事を意識し、サプリメントを使うときは、脂溶性でとりすぎに注意が必要なことを覚えておきましょう。持病のある方、薬を飲んでいる方、妊娠中・授乳中の方は、医師・薬剤師に相談してください。