- カルシウムは骨や歯をつくるミネラル。年齢を重ねると骨の量は減りやすく、30〜40代からの食事が大切
- 成人女性(18〜74歳)の推奨量は1日650mg、耐容上限量は1日2,500mg(日本人の食事摂取基準2025年版)
- 20歳以上の女性の平均摂取量は推奨量に届いておらず、乳製品・小魚・大豆製品・青菜などを意識してとりたい
- サプリメントや強化食品ではとりすぎに注意。薬との飲み合わせも確認する
カルシウムの働き
カルシウムは、体の中にもっとも多く含まれるミネラルです。そのほとんどは骨と歯に存在し、体を支える材料になっています。残りのわずかな量は血液や筋肉などにあり、筋肉の収縮や神経の働きにもかかわっています。
骨は一度できあがったら変わらないものではなく、古い骨がこわされ、新しい骨がつくられることを毎日くり返しています。カルシウムが不足した状態が長く続くと、骨の量が十分に保てなくなります。女性は閉経後に骨の量が減りやすくなることが知られており、30〜40代のうちから食事を整えておくことが大切です。
栄養機能食品では、カルシウムについて「骨や歯の形成に必要な栄養素です」という表示が認められています(保健機能食品の違い)。
どのくらいとればいい?
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、カルシウムの量は次のように定められています。
| 対象(女性) | 推奨量(1日) | 耐容上限量(1日) |
|---|---|---|
| 18〜29歳 | 650mg | 2,500mg |
| 30〜49歳 | 650mg | 2,500mg |
| 50〜64歳 | 650mg | 2,500mg |
| 妊娠中・授乳中 | 付加量なし | ― |
男性の推奨量は30〜49歳で750mg。耐容上限量は18歳以上の男女とも2,500mgです。
令和元年の国民健康・栄養調査では、20歳以上の女性のカルシウム摂取量の平均は1日494mgで、推奨量の650mgに届いていません。1日あと150mgほどを意識して足すのが、無理のない目標です。たとえば普通牛乳コップ1杯(200g)で約220mgのカルシウムがとれます。
妊娠中・授乳中は、体がカルシウムを吸収しやすくなるため、付加量は設定されていません。ふだんの推奨量をしっかりとることが大切です。
カルシウムを多く含む食品
主な食品の例です(可食部100gあたり、日本食品標準成分表をもとにした健康長寿ネットの資料より)。1回に食べる量が少ない食品もあるので、目安の量とあわせて見てください。
| 食品 | カルシウム(100gあたり) | 目安の量 |
|---|---|---|
| 普通牛乳 | 110mg | コップ1杯200g |
| プロセスチーズ | 630mg | 1切れ18g |
| しらす干し(半乾燥) | 520mg | 大さじ1杯5g |
| 生揚げ | 240mg | 1枚120〜140g |
| こまつな(葉・生) | 170mg | 1株40g |
| 切干しだいこん(乾) | 500mg | 1食分10g |
牛乳や乳製品は、カルシウムを効率よくとりやすい食品です。牛乳が苦手な方は、ヨーグルトやチーズ、豆腐や生揚げなどの大豆製品、小松菜などの青菜、骨ごと食べられる小魚、海藻などを組み合わせましょう。
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ビタミンD・マグネシウムとの関係
食事からとったカルシウムのうち、体に吸収されるのは成人で25〜30%ほどとされています。吸収には、ほかの栄養素や食べ合わせもかかわっています。
- ビタミンD:腸でのカルシウムの吸収を助ける。魚やきのこに多く、日光を浴びると皮膚でもつくられる(ビタミンDの基礎知識)
- マグネシウム:カルシウムと同じく骨の材料になるミネラル。カルシウムだけを多くとるのではなく、両方をバランスよくとることが大切(マルチミネラル)
- 吸収を妨げるもの:ほうれん草に多いシュウ酸、豆や穀類に多いフィチン酸、とりすぎたリン(加工食品に多い)など
骨の健康には、カルシウムやビタミンDだけでなく、たんぱく質やビタミンKなどの栄養と、体を動かす習慣もかかわっています。特定の栄養素だけに頼らず、食事全体と運動を見直す視点を持ちましょう。
サプリメントでとるときの注意
ふだんの食事だけで耐容上限量を超えることはまれですが、カルシウムのサプリメントや強化食品を使うときは、とりすぎに注意が必要です。とりすぎが続くと、血液中のカルシウムが多くなりすぎる、鉄や亜鉛の吸収が妨げられる、などの影響が知られています。
- 1日の目安量を守る。マルチミネラルや強化食品、ほかのサプリメントとの合計量を確認する
- 食事でとれている分を考えて、足りない分を補う量にとどめる
- カルシウムは一部の抗菌薬や骨の薬などの吸収に影響することがある。薬を飲んでいる方は、飲み合わせや飲む時間を医師・薬剤師に確認する(飲み合わせの注意)
- 腎臓の病気など持病のある方、妊娠中・授乳中の方は、医師に相談してから使う
- 骨密度が気になる場合は、サプリメントの前に医療機関で検査を受け、医師の指示に従う
当サイトでは、カルシウムとマグネシウムのサプリメントの体験談を掲載しています。
よくある質問
- 牛乳を飲むとおなかがゴロゴロします。どうすればいいですか?
- ヨーグルトやチーズは、牛乳よりおなかにやさしいと感じる方も多い食品です。牛乳を少しずつ温めて飲む、料理に使うなどの方法もあります。乳製品にこだわらず、大豆製品や小魚、青菜、海藻などからとることもできます。
- カルシウムはたくさんとるほど骨によいですか?
- 多くとるほどよいわけではありません。耐容上限量(1日2,500mg)を超えないようにし、まずは推奨量を目標にしましょう。ビタミンDやマグネシウム、たんぱく質など、ほかの栄養素や運動習慣も骨の健康にかかわっています。
- 小魚や青菜のカルシウムも吸収されますか?
- 吸収されますが、食品によって吸収のされやすさは異なります。牛乳・乳製品は比較的吸収されやすく、ほうれん草のようにシュウ酸を多く含む野菜は吸収されにくいとされています。いろいろな食品を組み合わせてとりましょう。
カルシウムは骨や歯をつくるミネラルで、成人女性の推奨量は1日650mgです。多くの女性で不足しがちなので、乳製品や大豆製品、小魚、青菜などを毎日の食事に取り入れ、ビタミンDやマグネシウムもあわせてとりましょう。サプリメントを使う場合は耐容上限量を超えないよう合計量を確認し、薬や持病、妊娠中・授乳中の注意を守ってください(サプリメントの選び方ガイド)。