- ビタミンCは水に溶けやすい水溶性ビタミンで、コラーゲンの合成や、鉄の吸収にかかわる
- 成人女性の推奨量は1日100mg(日本人の食事摂取基準2025年版)。妊娠中・授乳中は付加量がある
- たくさんとっても体にためておけないので、毎食の果物・野菜からこまめにとるのが基本
- 喫煙する人は必要量が高まるとされる。サプリメントで1日1g以上とることはすすめられていない
ビタミンCの働き
ビタミンCは、水に溶けやすい「水溶性ビタミン」の一つで、化学的には「アスコルビン酸」と呼ばれます。体の中ではつくることができないため、食事からとる必要があります。
ビタミンCの大きな役割の一つが、皮膚や血管、骨などをつくるコラーゲンの合成にかかわることです。コラーゲンはたんぱく質の一種で、体の中でつくられるときにビタミンCが必要になります。コラーゲンを含む食品やサプリメントを選ぶ方も多いですが、材料になるたんぱく質と、合成を支えるビタミンCの両方を食事でとることが大切です(コラーゲンの基礎知識)。
また、ビタミンCには抗酸化作用があることや、植物性の食品に含まれる鉄(非ヘム鉄)の吸収を高めることも知られています(鉄の基礎知識)。
栄養機能食品では、ビタミンCについて「皮膚や粘膜の健康維持を助けるとともに、抗酸化作用を持つ栄養素です」という表示が認められています。商品に書かれた表示はこの範囲のもので、それ以上の働きを国が認めたものではありません(保健機能食品の違い)。
どのくらいとればいい?
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、ビタミンCの量は次のように定められています。
| 対象(女性) | 推定平均必要量(1日) | 推奨量(1日) |
|---|---|---|
| 18〜29歳 | 80mg | 100mg |
| 30〜49歳 | 80mg | 100mg |
| 50〜64歳 | 80mg | 100mg |
| 妊娠中(付加量) | +10mg | +10mg |
| 授乳中(付加量) | +40mg | +45mg |
男性も18歳以上は推定平均必要量80mg、推奨量100mgです。
通常の食事でとりすぎて健康を害したという報告はないため、耐容上限量(これ以上とると健康を害するおそれがある量)は定められていません。ただし、通常の食品以外から1日1g(1,000mg)以上をとることはすすめられないとされています。
ビタミンCを多く含む食品
ビタミンCは、果物や野菜、いもに多く含まれています。主な食品の例です(可食部100gあたり、日本食品標準成分表をもとにした健康長寿ネットの資料より)。
| 食品 | ビタミンC(100gあたり) | 目安の量 |
|---|---|---|
| 赤ピーマン | 170mg | 1個100g |
| ブロッコリー | 140mg | 1株250g |
| キウイフルーツ(黄肉種) | 140mg | 1個80g |
| いちご | 62mg | 1個15g |
| キャベツ | 41mg | 1枚95g |
| じゃがいも(皮つき) | 28mg | 中1個150〜200g |
ビタミンCは熱や水に弱く、ゆでると煮汁に溶け出しやすい性質があります。生で食べられる果物や野菜を取り入れる、加熱は短時間にする、スープにして汁ごととるなどの工夫がおすすめです。じゃがいもやさつまいものビタミンCは、でんぷんに守られて加熱後も比較的残りやすいといわれています。
スポンサーリンク
こまめにとるのがコツ
ビタミンCは水溶性のため、一度にたくさんとっても、使われなかった分は尿として出ていきます。体にためておけないので、朝・昼・夜の食事それぞれで少しずつとるのが理想です。
- 朝食に果物を1品足す(キウイフルーツやみかんなど)
- 昼食や夕食に、ブロッコリーやピーマンなどの野菜のおかずを1品
- 野菜は1日350gが目標(健康日本21)。両手にのる量が約100gの目安
- 野菜ジュースやサプリメントのビタミンCは、野菜から食べるより早く体の外に出るとされる。食事の代わりではなく補助として考える
なお、喫煙によってビタミンCの必要量が高まることが知られています。たばこを吸う方や、受動喫煙が多い方は、とくに意識して果物や野菜をとりましょう。風邪などの感染症のときも、必要量が増えるとされています。
サプリメントでとるときの注意
ビタミンCは、単体のサプリメントのほか、マルチビタミンや美容目的のドリンク、コラーゲンのサプリメントなどにも含まれていることがよくあります(マルチビタミン)。
- 1日の目安量を守る。複数のサプリメントや清涼飲料を併用している場合は、合計量を確認する
- 大量にとると、おなかがゆるくなることがある。体調の変化を感じたら量を見直すか、やめて様子を見る
- 過剰にとった場合の体への影響については、まだはっきりした結論が出ていない点もある。「多いほどよい」とは考えない
- 薬を飲んでいる方、腎臓の病気など持病のある方は、医師・薬剤師に相談してから使う(飲み合わせの注意)
- 妊娠中・授乳中は付加量があるが、まずは食事から。サプリメントを使う場合は医師に相談する
- 健康診断や病院の検査(尿検査など)の前は、ビタミンCのサプリメントを飲んでいることを伝えておく
よくある質問
- ビタミンCをたくさんとれば、肌がきれいになりますか?
- ビタミンCは皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素ですが、たくさんとるほど肌によいというものではありません。たんぱく質やほかのビタミン・ミネラルも含めて、バランスよく毎日とることが大切です。
- 果物が苦手です。野菜だけでも足りますか?
- ブロッコリーやピーマン、キャベツ、じゃがいもなど、野菜やいもにもビタミンCは多く含まれています。1日350gの野菜を目標に、加熱しすぎない調理法で取り入れれば、果物が少なくても補いやすくなります。
- サプリメントは1日1回でいいですか?
- 商品に書かれた1日の目安量と飲み方に従ってください。ビタミンCは体にためておけないため、食事でも毎食少しずつとることを意識しましょう。
ビタミンCは、コラーゲンの合成や鉄の吸収にかかわる水溶性ビタミンで、成人女性の推奨量は1日100mgです。体にためておけないので、果物や野菜を毎食少しずつとるのが基本です。サプリメントを使う場合は目安量を守り、ほかの商品との重なりや、薬・持病・妊娠中・授乳中の注意を確認しましょう(サプリメントの選び方ガイド)。