
- サプリメントは医薬品ではなく食品。食事の見直しが先で、サプリメントは「足りない分の補助」
- パッケージの表示(制度の種類・成分量・1日の目安量・注意書き)を確かめてから選ぶ
- お試し価格の商品は、定期購入が条件になっていないかを申し込み前に必ず確認する
まずは食事を見直し、目的をはっきりさせる
サプリメント(栄養補助食品)は、日本の法律では「食品」に分類されます。病気を治したり予防したりするためのものではなく、毎日の食事で不足しがちな栄養素を補ったり、健康づくりをサポートしたりするために使うものです。
選ぶ前に、次の2つを考えてみましょう。
- 食事で補えないか:主食・主菜・副菜をそろえた食事が基本です。野菜や魚が少ないなど、偏りに気づいたら、まずは食事で補えないかを考えます
- 何のためにとるのか:「野菜不足を補いたい」「妊娠を考えているので葉酸をとりたい」など、目的がはっきりしていると、必要な成分と量がわかり、余計なものを買わずにすみます
なんとなく複数のサプリメントを飲んでいると、同じ栄養素が重なって、知らないうちにとりすぎてしまうこともあります。今飲んでいるものも含めて、成分を一度書き出してみるのがおすすめです。
国の制度と表示の種類を確認する
サプリメントや健康食品には、国の制度にもとづいて「体の機能」について表示できるもの(保健機能食品)と、それ以外の「いわゆる健康食品」があります。
| 種類 | どんなもの |
|---|---|
| 特定保健用食品(トクホ) | 国が商品ごとに有効性と安全性を審査し、表示を許可した食品 |
| 機能性表示食品 | 事業者が科学的根拠を消費者庁に届け出て、自らの責任で機能性を表示する食品(国の審査はない) |
| 栄養機能食品 | 国が定めた基準量のビタミン・ミネラルなどを含み、決められた栄養機能を表示できる食品 |
| いわゆる健康食品 | 上記以外の食品。体の機能や効果を表示することは認められていない |
それぞれの違いや、2024年以降の制度の見直しについてはトクホ・機能性表示食品・栄養機能食品の違いでくわしく解説しています。
原料は「天然」か「合成」か
原料が天然由来か合成かだけで判断せず、成分や量、品質の管理方法を確認しましょう。
- ビタミンの多くは、天然由来でも合成でも化学的には同じものです。合成のほうが品質が安定し、価格を抑えやすいという面もあります
- ただしビタミンEは例外で、天然型(d-α-トコフェロール)と合成型(dl-α-トコフェロール)では、体内での働きの強さが異なるとされています
- 「天然」「自然由来」は、安全であることの証明にはなりません。植物や動物由来の原料には、アレルギーの原因になるものや、医薬品と飲み合わせの悪いものもあります
原料よりも大切なのは、何がどれだけ入っているかが明記されていることと、アレルギーの原因になる原材料が含まれていないかを確認することです。
添加物の表示を見る
錠剤やカプセルをつくるには、成分を固めたり、飲みやすくしたりするための添加物が使われます。
| 役割 | 主な例 |
|---|---|
| 形をつくる(賦形剤・結合剤) | セルロース、デキストリン、還元麦芽糖水飴など |
| 製造しやすくする(滑沢剤) | ステアリン酸カルシウム、二酸化ケイ素など |
| コーティング | シェラック、ゼラチン(カプセル)など |
| 味・色・香り | 甘味料、着色料、香料など |
パッケージの「原材料名」は、使われている量の多い順に並んでいます。原材料と添加物は「/(スラッシュ)」などで区切って表示されるので、添加物の種類が気になる方は後半部分をチェックしましょう。添加物は国が使用基準を定めていますが、特定の添加物を避けたい方は、表示を見て選ぶことができます。
形状と品質管理(溶けやすさ・GMP)
サプリメントには、錠剤・カプセル・粉末・ドリンク・ゼリーなどさまざまな形があります。続けやすさは形で大きく変わるので、自分が無理なく飲めるものを選ぶのが一番です。
- 加工法:酵素や一部のビタミンのように熱に弱い成分は、製造時の加熱で減ってしまうことがあります。製法にこだわっている商品は、その旨を表示していることが多いです
- 溶けやすさ:錠剤がおなかの中できちんと崩れないと、成分が吸収されにくくなります。崩れやすさ(崩壊性)の試験を行っているかどうかを公開しているメーカーもあります
- 品質管理(GMP):原料の受け入れから製造・出荷まで、品質を一定に保つための製造管理の基準です。錠剤・カプセルなどの形の機能性表示食品は、2026年9月からGMPにもとづく製造が求められるようになりました。それ以外の健康食品でも、GMPの認証マークを表示している商品があります
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パッケージで確認したいこと
- 1日あたりの摂取目安量と、その量に含まれる成分の量
- 「摂取上の注意」(とりすぎへの注意、妊娠中・授乳中・服薬中の方への注意など)
- 原材料名(アレルギーの原因になるものが含まれていないか)
- 販売者・製造者の名前と連絡先
- 保存方法と賞味期限
薬を飲んでいる方は、購入前に医師や薬剤師に相談しましょう。飲み合わせの注意点はサプリメントの飲み方と飲み合わせにまとめています。
ランキングや口コミ・広告の見方
人気ランキングや「売上No.1」といった表示は、調べた期間・範囲・方法によって意味が変わります。根拠が書かれていないランキングは、参考程度にとどめましょう。
また、2023年10月から、広告であることを隠して宣伝する「ステルスマーケティング」が景品表示法で規制されています。企業から依頼を受けたり、報酬を得たりして商品を紹介する場合は、「広告」「PR」などと表示する必要があります。口コミや体験談を読むときは、広告かどうか、そしてあくまで個人の感想であることを意識すると、冷静に比較できます。当サイトの体験談も、管理人個人の感想です。
お試し価格・定期購入で失敗しないために
「初回500円」「お試し90%オフ」といった通販のお試し価格は、実は複数回の購入(定期購入)が条件になっていることがあります。国民生活センターにも、こうした定期購入のトラブルの相談が多く寄せられています。
- お試し価格が「1回だけの購入」か「定期購入の初回」かを確認する
- 2回目以降の価格と、支払総額を確認する
- 解約できる時期・方法(電話のみ、次回発送の何日前までなど)を確認する
- 申し込み画面の最後の「最終確認画面」を、スクリーンショットなどで保存しておく
2022年6月に施行された改正特定商取引法では、通信販売の申し込みの最終確認画面に、分量や支払総額、契約期間、解約の方法などをわかりやすく表示することが義務づけられました。この表示に誤解を招く内容があり、それによって申し込んでしまった場合は、申し込みを取り消せることがあります。困ったときは、消費者ホットライン「188(いやや)」に相談しましょう。
体調の変化を感じたら
サプリメントを飲み始めてから、発疹やかゆみ、おなかの不調、だるさなど、いつもと違う症状が出たときは、すぐに飲むのをやめて医療機関を受診しましょう。受診するときは、飲んでいた商品のパッケージを持っていくと、診断の手がかりになります。健康被害が疑われる場合は、お住まいの地域の保健所にも相談できます(体調が悪くなったときの手順と相談先)。
よくある質問
- サプリメントは何種類まで飲んでもいいですか?
- 決まった数はありませんが、種類が増えるほど同じ成分が重なってとりすぎになったり、薬との飲み合わせのリスクが増えたりします。目的を絞り、成分の重なりを確認しながら、必要なものだけを選びましょう。
- 高いサプリメントほど品質がよいのですか?
- 価格と品質は必ずしも比例しません。成分の種類と量、品質管理の取り組み(GMPなど)、表示のわかりやすさを比べて選ぶのがおすすめです。
- 口コミで評判のよいものを選べば安心ですか?
- 口コミは使い心地の参考になりますが、感じ方には個人差があり、広告として書かれたものもあります。表示の内容や公的機関の情報とあわせて判断しましょう。
サプリメントは、食事を整えたうえで「足りない分を補う」ためのものです。目的をはっきりさせ、制度の種類や成分量、注意書きを確認して選びましょう。お試し価格の商品は、定期購入の条件と解約方法を申し込み前に必ず確認してください。薬を飲んでいる方や体調に不安がある方は、医師・薬剤師に相談したうえで利用を検討してください。